商店街のスナックが潰れない理由

投稿日: 作成者: 川田 治
ご訪問ありがとうございます
女性起業家のビジネスモデル構築コーチ川田治です
今回は久々に「ビジネスモデル」について。近所や地元に「どうしてこのスナックだけは潰れないんだろう?」って不思議に思っちゃうようなお店はありませんか?
僕は数年前沼津に住んでいた時も、去年まで府中に住んでいた時もさびれた商店街が近所にあり、商店街のお店はドンドン閉店していくのに、「どうしてこのスナックだけは潰れないんだろう?」って不思議に思ってました。最近、ふとその疑問を思い出したので考えてみたら、ビジネスの大きなヒントがあったので、今回のブログでお伝えしますね。
しかも、そういうスナックはん新店ではなくって、かなりの期間経過しているを続けてきているケースがほとんどです。なぜか?
まずはビジネスモデルで単純にキャッシュ面でつぶれにくい構造ができている、ということが当然あります。
これは、よーーーく考えてみると当たり前ですけど、スナックにはコストを最小限に抑えながら、売上げを作れるようになっています。まず固定費ですけど、スナックの多くは、オーナーであるママの自宅を改装して営業することが多いので、家賃がほとんどかかりません。もし借りているとしてもカウンターのみの縦長で、他の業態では使いづらい場所が多いので、それほどかかっていないはず。さらに人件費もママとバイトの女の子位で回していることが多いので、最小限に抑えられます。そして変動費も、、薄めのウイスキーなどのお酒に、定番の乾き物や煮物くらいでお客さんを満足させられるので、抑えることが充分可能です。
ということは、スナックというビジネスモデルは、ベースとして、潰れるリスクが低い状態になってるんです。損益分岐点が低く、ビジネスとして収益を出すハードルが高くないので、ゆったりした経営でも潰れないというのが一つ目の理由です。

スナックは「モノ消費」じゃなく「ヒト消費」

 ここまではビジネスモデル上の話でしたが、より重要なのは、コミュニティービジネスという面で、スナックが持つ特徴です。僕はスナックに行かないので、あくまでも聞いた話からのイメージとですが、スナックには、それほど特別なお酒もなければ、おいしい料理もありません。(多分笑)
せいぜい簡単な乾き物が出てきたり、ママが作った煮物が出てきたりする位でしょう。でも、ここで重要なのは、お客さんは、そういう表面的なモノを求めてお店に通っているわけじゃない、ということ。つまり、目的が明確な「モノ消費」ではないんですよね。
廃れてゆく商店街の中で、スナックがなぜ最後までつぶれないのか?には背景があります。第一に、人がスナックにお金を払う背景には「人」が深く関わっていること。第二に、「モノ」ではなく「人」が消費理由になる場合、そこには「絆」と言う価値が生れているので、ちょっとやそっとではその価値が消滅しにくい、ということです。

商店街にある肉屋・魚屋・雑貨屋という「モノ消費」は景気などに大きく左右されますが、スナックは違います。コミュニティーにおける絆をベースにして、所属欲求や承認欲求が満たされます。
さらに言えばママの上手な聞き方によって、つい人に言えない内面の悩みなどを話してしまって、「本当のあるべき自分でいたい」といった自己実現欲求にまで繋がっていきます。こんな風に、スナックでは、ママとの人間的なつながりや、絆の対価としてお金を払っています。

スナックに学ぶコミュニティーに必要な要素

 スナックでコミュニティーが形成される2つのエッセンスがあります。まずは共感を呼ぶ親しみやすさ。スナックでは、ママは若くて綺麗な女性である必要はなく、一緒にお酒を飲んでお客より先に潰れても良いし、どこか頼りない感じだからいいんですよね。プロフェッショナルとしては穴だらけです。でもその未完成な感じが、逆に共感を誘って、仲間を作ります。みんなでこのままを支えようと言う結束力が生まれ、コミュニティーの結びつきが強くなります。
 
2つ目のポイントは常連客の存在です。スナックは一見さんが入りにくい雰囲気になってることが多いんです。これはビジネスモデルが、長年通っている「常連客」によって成立しているから。空間をなるべく閉ざされたものにすることで、俺たちだけの場所といった感じで、常連さんの所属欲求をよりかきたてているわけです。

 不完全さを出していこう

まとめますね。スナックが潰れない理由は、ビジネスモデルの構造に加えて、「ヒト消費」「コミュニティー」という絆が深まる要素があるということ。そこでは完璧な美しいものではなく、共感を呼ぶような等身大の自分を開示していくことで、「常連客」の心をしっかり掴めるような絆をつくっている。というのがポイントでした。業態は違っても、コーチ・コンサル・カウンセラーの方には学べる要素があるのではないでしょうか?
最後までお読み頂きありがとうございます。スナックを経営したくなりましたか笑?なにか参考になれば、とってもとっても嬉しいです。

この記事を書いた人

女性起業家専門コーチ 川田 治

累計4,500セッション以上のサポート実績から生まれたコーチング×コンサルティング×潜在意識を活用した引き寄せ習慣で、ファンが自然に増え続けるコミュミティを一緒に作ります。もっと知る

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